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2008年6月

Pike's Peak Cog Railway

なぜかこのBlog、ケーブルカーとか登山列車のエントリが多い。

Pittsburg Incline → アメリカ最古のケーブルカー

Mt.Washington Cog Railway → 世界最古の登山列車

Chatanooga Incline → 世界最急勾配のケーブルカー

そのワケは.....
「バカとケムリは高いところに昇りたがる」
........真理だ。

  というわけで、今週もまた高いところからお送りします。降り立ったのはコロラド州、デンバー国際空港。コロラド州は、南北にロッキー山脈が貫いており、州全体の平均標高が2,000mを超える、全米で最も高い所にある州です。
  デンバー国際空港からしてすでに標高1,600m。空気が薄いぜ。おまけにこの空港、ターミナルの長さが1,000m以上あります。飛行機に間に合わない!とか走ったら確実に酸欠になるな、こりゃ。
  ちなみに、このデンバー国際空港、世界の民間空港の中で最も長い、4,853mの滑走路を持ちます。一般に、標高が高く、空気の薄い場所では、飛行機の翼が発生する揚力(浮き上がるための力)、エンジンの発生する推力(前に進ませる力)ともに低下するため、飛行機が離陸するためにより長い滑走距離が必要になるためです。

Pike's Peak Cog Railway

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  コロラド州には、13000フィート(3,962m)以上の山がなんと250峰以上、さらに、14,000フィート(4,267m)以上の山も53峰もあります。Pikes Peakはその中で31番目に高い山で、その標高は14,110フィート(4301m)です。

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  Pike's Peak Cog Railwayは、麓の町Mantouから頂上まで約8.9マイル(14.2km)を結ぶ登山鉄道です。登山鉄道としては、全長、到達高度ともに世界一です。ただし、一般の鉄道を含むと、チベットの青海鉄道(5,072m)、ペルーのアンデス中央鉄道(4,787m)、アンデス高原鉄道(4,319m)についで4番目に高いところを走る鉄道ということになります。

  なお、山の名前Pikes Peakは、探検家Zebulon Pikeにちなむものですが、鉄道の名前はPike's Peakとアポストロフィがつきます。

  鉄道の開業は1890年。平均勾配は約160‰(1,000m進んで160m登る)で、中央のラックレールに車両側の歯車(ピニオン)を噛み合わせながら上ります。Pp2

  採用されているラック方式は、アプト式と呼ばれる2本の位相をずらした歯に2枚の歯車を噛み合わせるもので、同じアメリカのラック式登山鉄道のワシントン山登山鉄道(こちらはリンゲンバッハ式)とは方式が異なります。

  開業当初は蒸気機関車を使用していましたが、現在では(本場?)スイス製のディーゼルカーです。旅客用の車両は、2両編成が四編成と、単行車両2両の計8編成を保有していますが、相互に連結して運行することはできません。ハイシーズンには、複数の編成を続行させて運転します。

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  手前に見えるのがGE製の事業用牽引車で、これは電気式ディーゼルカー、つまりディーゼル発電機で発電した電力でモーターを回して進みます。屋根上に見えるのは抵抗器です。下り坂ではエンジンをシャットダウンして、車輪のモーターで発電した電力を抵抗器で熱に変えて減速します。

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車内の様子。

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運転台。車のハンドルに似ていますが、これで方向を変えるわけではありません。ヨーロッパの鉄道によく見られるタイプで、右に回すと加速(アクセルに相当)、左に回すと減速(ブレーキに相当)します。

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1日目最終便
  麓のMantouに行ってみたところ、天候は曇。とりあえず登ってみることに。が、途中から雲の中に。

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斜面を登る雲はなかなか幻想的ですが、頂上も雲の中で真っ白け。

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2日目始発便

  1日目は天候が思わしくなく、やや消化不良だったので天候が改善した翌日朝にリベンジ。

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岩場と針葉樹林の中を進むうち、やがて森林限界を超えて眺望が開けます。

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途中はこんなお客さんも。

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そして行程の最後は250‰の勾配をラストスパート。

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頂上からは遠くカンザスまで望むことができます。

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  一般に、人間が酸素マスク無しで活動できる限界高度は14,000フィートと言われています。Pikes Peakの頂上はちょうどこの限界の高度ということになります。ここは0.6気圧程度、この高度を超えて与圧無しで飛行する航空機では、パイロットも酸素マスクを装着することが義務付けられています。はしゃぎすぎたり、体調によっては、高山病になる人もいるでしょう。現に、帰りの列車では青い顔をしてぐったりしている人も見かけました。

おまけ。Georgetown Loop Railroad
  コロラドには魅力的な保存鉄道がそれはそれはたくさんあるのですが、とてもまわりきれないので今回はお預け。
  これはそんな中のひとつ。Georgetown Loop鉄道。その名の通り、弧を描いて山を登っていきます。

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ピッツバーグ

ペンシルバニア州ピッツバーグ。

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  町の中心地は、アルゲニー川とモノンガヘラ川が合流し、オハイオ川になる三角地帯に位置します。水運の利を活かしてヨーロッパから多くの人々が入植し、古くは毛皮貿易の拠点として、その後五大湖周辺の鉱床やアパラチアの炭田に近いことから、鉄鋼の街として栄えました。

  また、郊外のオークランド地区にはカーネギーメロン大学やピッツバーグ大学などの名門大学・研究機関が軒を連ね、文化の香り漂う街でもあります。現在では、これら研究機関がかつての鉄鋼や重工業を中心とした産業から、ロボットやバイオなどの先端産業へと牽引し、多くのハイテク企業が拠点を構えています。

Station Square

  ステーションスクエアは、その名の通りかつて鉄道の貨物駅のあったところを改装して整備した商業エリアで、基本的にはかつての鉄道施設の建物をそのまま利用して作られています。

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1859年から1927年まで使用された溶鉱炉の実物。

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ここは駅跡地ではありますが、いまでも貨物路線自体は現役で、現在でも頻繁に貨物列車が行き交っています。数百両編成の巨大な貨物列車が行き交うのを見るととても壮観。現在でも物流の要衝なんですね。

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Cathedral of Learning

  オークランド地区、ピッツバーグ大学のメイン・キャンパスにある「Cathedral of Learning(学問の大聖堂)」。1937年に建てられた42階建てのネオクラシック様式。ピッツバーグ大学のみならずピッツバーグのシンボルというべき存在です。

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特筆すべきは、ナショナリティ・ルームズと呼ばれる、各国の特色を取り入れた26の教室があること。各国について知るには、その国の文化に囲まれて学習すべし、という思想に基づいているとか。下の写真はオーストリア教室。

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Incline

  ピッツバーグは丘に囲まれた地形で、重工業の煙が低地にこもり、一時期は深刻な大気汚染に見舞われていました。住宅はそれを避けるために丘陵地帯に開発されたため、ダウンタウンから丘陵地帯へと上り下りするためのインクライン(ケーブルカー)の路線が発達しました。かつては17路線もあったそうですが、現在ではモノンガヘラ(Monongahela)とドゥケン(Duquesne)の2つの路線が営業しています。

Monongahela Incline

  1870年に営業が開始された、アメリカでもっとも古いケーブルカーです。全長194mで、113mを上ります。勾配は一定で約35度。

片道$2で、往復または乗り継ぎがある場合は含めて$2.5です。

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車内は3つのコンパートメントに分かれており、それぞれ段差がつけられています。定員は各コンパートメント8名まで。

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登った場所にある展望スペースからは、ダウンタウンが一望に。

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Duquesne Incline

こちらは1877年開業で、全長はモノンガヘラよりやや長い244m。標高差122mで勾配は約30度です。こちらも片道$2ですが、往復や乗り継ぎの割引はありません。

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こちらは車内に段差はつけられておらず、客室はひとつだけです。車内の床が水平になるように、豪快にゲタがはかせてあります。

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なんと、50セント支払うと、ケーブルカーの巻き取り装置部分を見学できます。こいつは、すばらしい!

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実はこのインクライン、登った場所から眺める夜景が有名です。USA Weekend(www.usaweekend.com)と呼ばれる旅行サイトで毎年選ばれている「アメリカで最も美しい場所(Most Beautifle Places in America)」で、2003年に2位を獲得しています。
(ちなみに一位はアリゾナのセドナ渓谷でした)

3本の川とインクラインと摩天楼。う~ん、美しい。

左端の一際明るい場所はPNCスタジアムです。

下の写真、左上にUFOが写っていますが、気にしない。(注:雷です)

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当然、車両の中からも夜景が楽しめます。

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Mount Washington Cog Railway

ニューハンプシャー州北部、ホワイトマウンテンと呼ばれる山系は、秋には美しい紅葉に彩られるニューイングランド地方屈指の観光名所です。山々には、マディソン、アダムス、ジェファーソンと歴代のアメリカ大統領の名前がつけられています。

その中で最高峰がワシントン山で、その標高は1917m。麓のMarshfield駅から山頂まで、標高差約1100mをMount Washington Cog Railwayと呼ばれる登山鉄道が結んでいます。

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開業1868年、本場スイスに先駆ける、世界最古の登山列車です。

路線延長4.8km、標高差約1100m。平均勾配は約250‰(1000m進んで250m登る)です。最急勾配部分は374.1‰(1000m進んで374.1m登る)。

"Cog"とは「歯車」の意味。レール中央に設置された梯子状のツメ(ラックレール)に、機関車の車軸に取り付けられた歯車を噛み合わせながら急勾配を登ります。

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機関車は1870年代から1880年代に作られた蒸気機関車がそのまま使われているのもうれしい。 ボイラーが前方に傾いているのは、勾配によって水が寄らないようにしているのです。

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山頂までに石炭約1tと約1000ガロンの水を消費します。途中で列車の交換と給水のために約10分停車するのを含め、山頂までは約1時間20分の道のり。列車は歩く位のスピードで、ゆっくりゆっくり登っていきます。

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車内の様子。窓を開けると煤が入ってくるので汚れても良い服装で。

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下り坂では客車側も乗務員が細かくブレーキを制御してスピードをコントロールします。

途中、上り(登り?)と下りの列車が交換できる場所は2箇所あります。ポイント(分岐機)は一方は手動で一方は電動。下の写真は手動の方のポイント。中央のラックレールがあるのでとても複雑な構造です。

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こちらは電動。なんと、レールが乗った道床ごと横にスライドして切り替えます。構造は単純ですが、なんだか力ずくですね。

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山頂に到着~。山頂での20分の休憩も含め、往復で所要約3時間です。

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ビンテージもののSLで、しかも登山列車。オススメです。

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US route 1

アメリカ合衆国の国道1号線にあたるUS route 1は、アメリカ合衆国最南端のキーウエストを始点として東海岸を北上し、カナダ国境に近いメイン州フォートケントまでの2,390マイル(3,846km)を結びます。とりあえず先っちょ両方に到達。

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